車検は土日でも受けられる?土日に受ける場合のメリット・注意点を解説
「平日は忙しいから土日に車検を受けたい」という方は少なくありません。しかし車検場は、土日でも受けられるところと平日しか対応していないところがあります。それぞれの車検場の特徴を理解し、自分に合った場所で車検を受けることが大切です。
ここでは、土日でも受けられる車検場や土日に車検を受けることのメリット、デメリットを解説します。
1.車検は土日に受けられる?
国の機関であり車検制度を取り仕切る運輸支局は土日が休みのため、土日に車検は受けられないと思うかもしれませんが、実は土日でも受けられます。ただし、土日に車検を受けられるのは、地方運輸局長から指定された整備工場など、民間の車検工場のみです。指定整備工場は工場内に最終検査ラインを持っているため、運輸支局に代わり車検を実施することが認められているのです。
2.車検を土日に受けられる場所
どのような場所で土日に車検を受けられるのかをご紹介します。
ディーラー
ディーラーとは、自動車メーカーと特約契約を交わした正規販売店のこと。ディーラーに併設されている整備工場は指定整備工場となっているケースがほとんどです。指定整備工場を持っていれば自社で車検ができるので、ディーラーでは土日も車検に対応できます。
ディーラーは原則として特定の自動車メーカーの車種しか扱わないため、作業員がそのメーカーの車のことを熟知しており、高い技術で車検を行います。そのため、他の車検場と比べ安心感が高くなります。
車検の際には劣化した部品を交換することもありますが、ディーラーでは純正部品を使って交換します。しかし他の車検場では、車検費用を安くするため、あるいは純正部品が手に入らないため、純正以外の部品を使用することがあります。純正以外の部品が悪いというわけではありませんが、純正部品のほうが価格が高い傾向にあります。
そうした理由から、ディーラー車検は車検費用が高いのが一般的です。車検費用をなるべく安く済ませたい場合はディーラー以外で車検を受けたほうが良いでしょう。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは休日も営業しているところが多く、24時間営業している店舗もあるので、自分のタイミングで気軽に車検に出せることがメリットです。ガソリンの割引など特典が付くこともあります。
ただし、基本的に整備工場は併設されておらず、提携の整備工場へ持ち込むことになります。車両をガソリンスタンドから整備工場へ持ち込む手間がかかるので、車検後の車両の受け取りは後日となります。また、ガソリンスタンドは車検をメインとはしていないので、代車の用意がない店舗もあります。
車検専門店
車検を専門に扱っている車検業者には、指定整備工場が併設されていることが多いです。土日も営業しているところがほとんどであり、当日に車検が完了することもあります。車検専門店の一番の目的は車検に通すことであり、ディーラーのような細かな整備や消耗品の交換は基本的に行いません。なるべく費用は安く、短時間で車検に通したいという方には車検専門店がおすすめです。ただし、交換部品を豊富に用意しているわけではないので、もし部品の交換が必要になった場合には取り寄せに時間がかかったり、修理に対応できなかったりすることもあります。
大手中古車販売店
大手中古車販売店も他の車検業者と同様に土日も営業しています。さまざまな車種の車検経験があるため、どのような車種を持ち込んだとしても対応できる強みがあります。全国展開している店舗も多く、比較的早く交換部品を取り寄せることも可能です。さらに、忙しい方でも気軽に車検を受けられるように短時間の車検や代車の手配など、サービスが充実している会社もあります。
ディーラーで購入した方であっても、大手中古車販売店で車検を受けるのも一つの手です。
以下の記事では車検を依頼できる業者について詳しく解説しています。併せてご覧ください。
「車検はどこに出すのがおすすめ?車検業者の比較と選び方を解説」
3.車検を土日に受けられない場所
以下の2ヵ所は土日には車検を受けられません。
運輸支局
運輸支局とは国土交通省に属する行政機関です。車の新規登録や車検など、自動車に関するさまざまな手続きを行っていますが、国の機関のため平日の日中しか車検の受付をしていません。
運輸支局で車検を受ける場合は、自分で車を持ち込みます。これを「ユーザー車検」といいます。ユーザー車検は指定整備工場などの車検業者を通さないため格安で車検を受けられます。しかし、プロによる事前整備がないため車検に落ちてしまったり、必要書類も自分で揃える必要があったりします。車の専門知識がある方や自分で車検に関して調べられる方でないと対応は難しいでしょう。
なお、運輸支局では軽自動車の車検はできません。軽自動車は軽自動車検査協会に持ち込む必要があります。車検の流れは運輸支局とほぼ同じです。格安で車検を受けられますが、こちらも手続きはすべて自分で行わなくてはいけません。
運輸支局での車検(ユーザー車検)は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
「ユーザー車検とは?一般的な車検との違いやメリット、流れを解説」
指定整備工場以外の整備工場
自社の工場で車検を実施できるのは、地方運輸局長から指定された「指定整備工場」のみです。そのため、指定整備工場以外の整備工場に車を持ち込むと、点検整備を実施したあとに運輸支局で車検を受けることになります。平日のみしか車検を受け付けていないので、実質的に指定整備工場以外の整備工場では土日には車検を受けられません。
指定整備工場以外の整備工場は自社で車検のラインを保有する必要がないため、指定整備工場と比べると車検費用は安くなります。ただし、個人経営など規模が小さい工場の場合は、技術力にバラつきがあるので、慎重に選ぶようにしましょう。
4.車検を土日に受けるメリット・デメリット
続いて、車検を土日に受けることのメリットとデメリットを解説します。
車検を土日に受けるメリット
土日の車検に対応している車検業者であれば、平日にはなかなか時間が取れないという方でも安心して車検を受けられます。
車検を土日に受けるデメリット
土日は車検の予約が集中します。車検の受付枠が早くに埋まってしまい、予約がなかなか取りにくいことがあります。特に3月は新生活の準備で混み合うため、早期に予約をしないとすぐに枠がなくなります。
また、工場のラインが混雑するため、他の車の検査に予定以上に時間がかかり自分の車の検査時間がずれ込んでしまうこともあります。「車検にかかる時間は1時間」など事前に説明を受けるかもしれませんが、土日の場合はあくまで目安の時間だと考えておきましょう。
車検は有効期限の1ヵ月前までであれば、早めに受けても次回の車検期限が早まることはありません。車検日の3ヵ月~半年前に予約を開始する車検業者もありますので、早めに予約をして余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
車検の予約の方法や流れに関しては、こちらの記事をご覧ください。
「【種類別】車検予約の流れと必要な書類、注意点を解説」
5.車検を土日に受ける場合の注意点
スケジュールなどの都合で土日に車検を受ける場合には、以下のポイントに注意しておきましょう。
車検の有効期限を把握する
車検の有効期限が土日になっている場合もあります。土日だったとしても週明けまで待ってもらえることはなく、車検証に記載されている有効期限を守らなければいけません。
車検の有効期限を確認する方法は以下の3つです。
- 車検証の「有効期間の満了する日」の記載を確認する
- フロントガラスに貼られている検査標章(車検シール)の裏面を確認する
- 自動車損害賠償責任保険証明書の「保険期間」を確認する
車検の有効期限が目前に迫っている場合はすぐに車検を受けなければなりません。予約が空いていれば当日でも車検を受けられる車検業者があります。車検切れの車で公道を走行すると、30日間の免許停止処分に加え違反点数は6点、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる可能性があるので、必ず有効期限までに車検を受けましょう。
車検の有効期限に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
「車検の期限に注意!満了日の確認方法、間に合わない場合の方法を解説」
車検はいつから受けられる?
車検はいつでも受けることができます。有効期限の半年前でも1年前でも可能です。ただし、車検満了日の1ヵ月前より早く受けてしまうと、次回の車検までの有効期限が短くなってしまいます。
例えば、有効期限が4月1日の場合、1ヵ月前の3月1日に車検を受ければ、次回の有効期限は2年後の4月1日になりますが、2月28日に車検を受けた場合は次回の有効期限が早まり、2年後の2月28日になります。
ただし、指定整備工場であれば特例で有効期限の45日前(もしくは40日前)からの車検でも次回の有効期限は早まりません。
車検の期間については以下の記事もご覧ください。
「車検の期間はいつからいつまで?有効期限や満了日の何日目から出せるのか解説」
事前予約をして確実に受ける
車検は検査ラインに余裕があれば予約なしで受けることもできます。しかし、事前に予約をしておかないと必要以上に待たされたり、必要書類の準備不足で自宅に取りに戻ったりということも考えられます。スムーズに車検を受けるためにも、特に土日は事前予約をしましょう。
6.まとめ
ディーラーや大手中古車販売店、ガソリンスタンド、車検専門店では、土日でも車検を受けることができます。運輸支局や指定整備工場以外の整備工場では土日に車検を受けられません。仕事のスケジュールや車検満了日との兼ね合いを判断しながら、ベストな車検を実現できるようにしましょう。
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