車検の期間はいつからいつまで?
有効期限や満了日の何日目から出せるのか解説
車の車検がそろそろ切れそうだけれど、仕事の都合などで「早めに済ませておきたい」または「更新日の直前になってしまいそう」など、車検にいつ出すべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
車検はいつでも受けられますが、前倒しにすると有効期限が変更になる場合や、逆に直前過ぎると期限切れなどの恐れもあるため、注意が必要です。
この記事では、初めて車を車検に出そうと思っている方や、車検のベストなタイミングを知りたい方に向けて、車検の有効期間、有効期限満了日の何日前から車検に出せるのか、車検の最適な時期、車検を受け忘れて切れてしまった場合の対処法を解説します。
1.車検の有効期間はいつからいつまで?
車検の有効期間は、道路運送車両法(第61条
自動車検査証の有効期間)に基づいて定められています。新車・中古車の場合と、2回目以降・10年目以降の場合を、一つずつ見ていきましょう。
出典:[Q]車検の有効期間は何年ですか? - JAF(日本自動車連盟)
新車登録時は3年間
新車登録時の車検の有効期限は、自家用乗用車は新車登録から3年間です。例えば、2022年5月1日に新車登録した車の場合、有効期限満了日は2025年4月30日となります。
新車であれば、軽自動車・小型乗用車・中型乗用車・大型乗用車のいずれも、初回車検の期間は3年間です。そのため、自家用として新車を購入した場合は、3年後に初回の車検を受ける必要があります。
なお、キャンピングカーなどの8ナンバー車(自家用特殊自動車)や、軽トラックのような4ナンバー車(自家用軽貨物自動車)の場合は、新車登録時であっても有効期限は2年間となります。
出典:中部運輸局 三重運輸支局 - 国土交通省
2回目以降は2年間
自家用乗用車の継続車検の有効期間は、2回目以降は車種や車齢に関わらず2年間の有効期間が定められています。
自家用乗用車の他、8ナンバー車・4ナンバー車などの自家用特殊自動車の、いずれの場合も車検の有効期間は同じ2年間です。2年目以降は、2年に1回忘れずに車検の更新をしましょう。
中古車なら2年間
中古車の場合は、その車によって車検の有効期間の残りの期間が異なります。車検が切れた状態で販売されている場合は、購入のタイミングで車検を通して名義変更などの手続きを行うため
、車両を購入してから約2年間が有効期間です。それ以降は、2年ごとに車検を実施することになります。
車検の有効期間が残っている場合は、残りの期間が終了したあとに最初の車検を行い、以降は新車などと同じように2年ごとの車検が必要です。
10年目以降も2年間
過去には、車の保有期間が10年を過ぎると車検の頻度が高まり、毎年車検を受けなければならないという制度がありました。
しかし、1995年の道路運送車両法の改正で車検制度が簡素化され、10年目以降も変わらず2年に1度の車検の更新で良いことになりました。そのため現在は、車の保有年数に関わらず、「有効期間は2年間」というルールが適用されています。
2.有効期限満了日の何日前から車検に出せる?
車検の有効期限が決まっているのであれば、できれば余裕を持って早めに済ませておきたいものです。本章では、早めに車検に出したい方のために、有効期限満了日の何日前から車検に出せるのかを解説します。
有効期限満了日までならいつでも出せる
基本的には、有効期限満了日前であればいつでも車検に出せることになっています。車検を早く受けることに関しては、特に罰則や規定は設けられていません。
車検は年に何度受けたとしても、法律的に何の問題もなく、極論をいえば、有効期限満了日の半年前や1年前に車検に出すことも可能です。
1ヵ月前や2ヵ月前など前倒しでもOK
では具体的に、車検を受けられるのは何ヵ月前からなのでしょうか。例えば、仕事や家庭の都合により、有効期限満了日の直前に車検に出すのが難しい場合は、1ヵ月前や2ヵ月前など前倒しで車検を受けられます。
「それなら忘れないうちに、早めに車検を受けておいた方が良いのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、車検を受けるタイミングは早すぎても最適とはいえません。車検を前倒しする際に気を付けるべきことは、次章で解説しています。
3.車検を前倒しする前に確認しておくこと
何らかの理由で、車検を前倒ししなければいけない状況もあるかと思います。もしも車検を早めに受ける場合は、下記の2点を忘れずに確認するようにしましょう。
前倒しすると有効期限満了日が変更になることもある
有効期限満了日前であれば、車検の実施時期は早めでも問題ないものの、あまりにも早く実施すると、その分有効期限が短くなることには注意が必要です。
車検は、満了日30日前以降であれば有効期限が延長されますが、それ以前に出すと有効期限がその日から2年間となります。早く出した分だけ、元の有効期限満了日よりも期間が短くなります。
例えば、2022年5月15日が車検の有効期限満了日だとすると、1ヵ月前の4月15日以降に車検を実施することで、次回の有効期限満了日が2024年5月15日に延長されます。
もし、1ヵ月より早めの4月1日に車検を出すと、有効期限満了日は2024年4月1日に変更されてしまいます。1ヵ月前に出す場合よりも、1ヵ月半分(約45日分)の期間を損してしまいます。
車検に最適な時期は有効満了日が変更されない期間内
ここまでの内容で、余裕をもって早めに出したい車検であっても、早すぎると有効期間を損してしまうということをご理解いただけたのではないでしょうか。
それでは、車検を受けるのに最適な時期は、具体的にはいつなのでしょう。結論からいうと、満了日から1ヵ月前までの間であれば次回の満了日が変わらないため、この期間内に受けるのがベストなタイミングです。
具体的には、2022年5月15日が車検の有効期限だとすると、2022年4月15日から5月15日の間です。ただし、直前すぎると予約が取れないなどのリスクもあるため、有効期限満了日の1ヵ月前から2週間前くらいまでが最適でしょう。満了日直前に車検を出す際の注意点については、次章で詳しく解説しています。
なお、地方運輸局の指定工場を利用することで、車検実施日が45日前でも満了月が変更にならない方法もあります。ただし、指定工場でしか受けられず、価格やサービスでいろいろな業者を比較して依頼することができなくなります。やむを得ない場合を除いては、有効期限満了日の1ヵ月前から2週間前を目安に車検を受けることをおすすめします。
なお、車検を出すタイミングについては、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「車検は何日前から出せる?有効期限を無駄にしないタイミングを解説」
4.車検の有効期限満了日の当日に車検に出すと期限切れの恐れも
有効期限満了日の当日に車検に出すことになると、期限切れの恐れがあります。有効期限の直前になりそうな場合は、下記のポイントを押さえておくようにしましょう。
修理や点検に時間がかかることも頭に入れておく
車検は、車の安全性を確認する検査であるため、修理内容や部品によっては予想以上に日数がかかってしまうこともあります。検査や修理が長引いた場合、車検の有効期限が切れる可能性があります。
車に特に不備や修理する箇所がなく、作業が早い業者などであれば、早くて1時間から1日ほどで完了することもあります。しかし、確実に検査に合格するためにも、余裕をもって日程を組むようにしましょう。
車検の満了日を確認して早めに予約をいれておこう
修理や点検の時間も考慮しつつ、有効期限内に確実に車検を完了させるためには、早めに有効期限満了日を確認し、余裕をもって車検を受けたい店舗に予約をいれておくことが大切です。
特に、初めて車検に出す際など慣れていない方であれば、予約や準備に時間がかかってしまう可能性もあります。まずは、車検の満了日を次の手順で確認しましょう。
● 1.自動車検査証(車検証)を手元に用意する
● 2.「有効期間の満了する日」を確認する
車のフロントガラス上部に貼られた「検査標章(車検シール)」でも、簡易的に確認できますが、検査標章には満了年月のみ記載されていることには注意してください。
例えば、検査標章で「2022年5月」と記載されていても、5月末日まで有効とは限らないため、自動車検査証(車検証)で確認するようにしましょう。
また、混雑度合いや車検を受ける店舗の都合によって、すぐに予約がとれない可能性もあります。特に、車業界の繁忙期である2~3月頃や、中間決算期の9月頃は店頭が混雑することが予想されます。
有効期限満了日の直前に、慌ててスケジュールを調整することや、予約が間に合わないということがないよう、2~3ヵ月前から見積もりや予約などの準備を進めておくと良いでしょう。
なお、車検の予約がいつから可能かについては、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「車検の予約はいつから?満了日の確認や早く受けるメリット、切れた場合の対処法」
5.万が一、車検を受け忘れた・切れたときには
それでは、万が一、車検を受け忘れた・切れたといった場合には、どのようなリスクがあり、またどのような対処法があるのでしょうか。
まず、車検を受け忘れるなどして満了日以降に公道を走ると、「道路運送車両法違反」の罰則対象になってしまいます。
例えば、車検切れで公道を走った場合、道路運送車両法108条で次のような罰則や罰金が定められています。
● 違反点数:6点
● 行政処分:30日間の免許停止
● 罰則・罰金:6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金
車検が切れていること自体は違反ではないため、自宅や会社などに駐車しておくだけであれば問題ありません。
しかし、新たに車検を通すためには、運輸支局(車検場)や車検が受けられる店舗へ車を移動させる必要があります。
車検を受け忘れた・切れたときには、積載車を手配して移動させることや、仮ナンバーを取得して運輸支局などへ持ち込むといった対処法があります。
積載車の手配にかかる費用の相場は、1万5千〜2万円ほどです。仮ナンバーは、最寄りの区役所・市役所などの総務課で申請することで、車検が切れた状態でも最大5日間運転できるようになります。ただし、自賠責保険証の再更新が必要な点や、移動日前日または当日にしか申請できない点には注意が必要です。
積載車と仮ナンバーのいずれも費用や時間がかかり、大がかりな対処になってしまうため、車検の受け忘れや車検切れにならないよう、余裕をもって準備しましょう。
車検切れの罰則については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
車検切れで知らずに運転した際の罰則は?免停期間や切れてしまった時の対処法も解説
6.まとめ
車検の有効期間や車検の最適な時期、車検を受け忘れて切れてしまった場合の対処法を解説しました。
車検の有効期限満了日前であれば、1ヵ月前や2ヵ月前など前倒しで車検を実施することは可能ですが、極端に早く実施すると、その分有効期限が短くなってしまいます。そのため、有効期限満了日の1ヵ月前から2週間前に車検に出すのがベストなタイミングといえます。
有効期限満了日の直前に、慌ててスケジュールを調整することや、予約が間に合わないということがないよう、2~3ヵ月前から見積もりや予約などの準備を進めておくようにしましょう。
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