車検はどこに出すのがおすすめ?車検業者の比較と選び方を解説
車検をどこに出すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
車検は、どの車検業者に依頼するかによってサービスの品質や費用などが異なります。満足できる車検業者を選ぶためには、それぞれの特徴や違いを理解したうえで、検討することが大切です。
そこで今回は、各車検業者の特徴・メリット・デメリット、選び方のポイントをご紹介します。車検業者選びで失敗したくない方、おすすめの車検業者を知りたい方はぜひ参考にしてください。
1.車検はどこに出しても同じ?
車検はディーラーや大手中古車販売店など、さまざまな店舗で受けられます。
依頼先によって、設備・従業員数・整備士の技術レベル・代車の数・サービス内容などが違うため、「整備・サービスの質」「点検スピード」「費用」が異なります。
利用者にとっては車検をどこに出すかによって、安全性・利便性・経済面に違いがでてくるため、しっかりと見極める必要があります。
特に、車検が初めての方にとってはわからないことも多いでしょう。見極めるポイントさえ掴めれば信頼できる車検業者を選べるため、安心して車検を通せるようになります。
また、車検の内容や費用に改善の余地があると感じている場合は、各車検業者の違いを比較することで、自分の希望に沿った車検業者を見つけることができるはずです。
2.車検業者とは?
自動車が公道を走行するための保安基準に適合しているかどうかを検査するのが「車検」です。車検業者とは、その車検検査を自分に代わって実施してくれる業者のことを指します。
車検業者の基本的な役割は、車検に合格できるかどうかを点検し、修理や調整が必要であれば整備まで行うことです。
代表的な車検の依頼先のそれぞれの特徴・メリット・デメリットをご紹介します。
- ディーラー
- 大手中古車販売店
- 車検専門店
- カー用品店・カーショップ
- ガソリンスタンド
- 民間整備工場
- 運輸支局
ディーラー
ディーラーとは、自動車メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店のことです。特定のメーカーの車のみを取り扱っています。
ディーラー車検の特徴は、サービス内容がメーカー基準に統一され、スタッフの教育体制が整っているため、どの店舗でも同じレベルのサービスが受けられることです。
ディーラーに車検を出すメリットは、自社製品に関する知識が豊富で、サポートが充実している点です。新車などの保証期間内であれば、メーカー保証も受けられます。
一方で、デメリットといえる側面もあります。メーカーの純正パーツを使用することや、予防的な部品交換が多いことにより、費用が他の車検業者より高くなりやすい点です。高品質なサービスを提供するための最新の設備や、標準より多い人数で整備にあたることも、車検費用に影響しています。
これらのことから、ディーラー車検は費用面よりも整備の質や正規品にこだわりのある方におすすめの車検業者といえます。
大手中古車販売店
全国展開している大手中古車販売店でも、車検が受けられます。整備士を配置している店舗も多く、分解整備などに対応できる「認証工場」や、車検検査まで実施可能な「指定工場」を保有する大手中古車販売店も増えています。
特徴は、全国ネットワークを活かした柔軟な対応や、多様な車種での経験が豊富なことです。
車検を大手中古車販売店に出すメリットは、メーカーを問わず依頼できる点と、営業時間が長くて利用しやすい点です。
デメリットは店舗によって設備や整備士の質に差が生じやすい点ですが、指定工場に認定された店舗であれば、自動車検査員と1級または2級の整備士資格保有者が在籍しているため安心です。
対応車種の豊富さや、利便性の高さが魅力の大手中古車販売店は、安全性・利便性・費用面でバランスのとれた車検業者をお探しの方におすすめの車検業者です。
車検専門店
車検業務だけに特化したサービスを提供しているのが、車検専門店です。チェーン店が多く、「車検に合格すること」を第一としています。
車検専門店を利用するメリットは、車検に通るための最低限のメンテナンスのみを行うため、所要時間がかからず、料金も低めに設定されている点です。
一方で、車のコンディションを向上させるために行う予備整備や、積極的な部品交換は行わないことから、長期的な視点で考えると十分な整備といえない場合もあります。
そのため、車検専門店は日頃からこまめにメンテナンスをしている方や、点検スピードや費用を重視する方に適しています。
カー用品・カーショップ
カー用品・カーショップのなかには、車検が受けられる店舗もあります。大型店舗であれば、整備のための部品なども取り扱っていることもあります。
車検をカー用品・カーショップに出すメリットは、対応部品の在庫があれば、その場で交換・調整できてスムーズに完了できる点です。
デメリットは、自社で整備するための設備がないことが多く、外注になるため整備費用がかかる点です。また、運輸支局が営業していない土日などに依頼した場合は当日に車検を受けられず、代車が必要になるなど追加費用がかかるケースもあります。
近くに他の車検業者がない場合や、頻繁に通っているカー用品店がある場合には、利用してみてもいいかもしれません。
ガソリンスタンド
普段利用しているガソリンスタンドで車検を受け付けている場合は、依頼することも可能です。
車検をガソリンスタンドに出すメリットは、ガソリン代の割引などの特典が期待できる点と、24時間営業の店舗であれば受付時間に融通が利きやすい点です。
デメリットとしては、整備士が必ず在籍しているわけではないため、点検・整備・車検検査を外注するケースが多く、費用と日数がかかる点です。
キャンペーンなどのお得さを重視したい方におすすめです。
民間整備工場
地域に根ざした整備工場でも車検が受けられます。民間整備工場は個人経営の場合が多く、少人数で対応していることがほとんどです。
車検を民間整備工場に出すメリットは、大型店舗のように本部の意向に左右されるということがなく、整備内容など融通が利きやすい点です。また、交換部品にリサイクル品を活用することもあるので、費用についても相談しやすい傾向にあります。
デメリットは、ディーラーや大手中古車販売店などのように人員を多く抱えているわけではないため、アフターサービスはあまり期待できない点です。さらに、腕の良い整備士がいるかどうかによって、サービスに大きな差が生じる点には注意が必要です。
地域密着型の車検業者を利用したい方は、検討してみると良いでしょう。
運輸支局
自分で運輸支局へ持ち込み、車検を受ける方法もあります。ユーザー車検と呼ばれるやり方です。
自分で車検を受けるメリットは、法定費用以外の車検代行費用を抑えられる点ですが、デメリットとして、運輸支局の営業時間内に実施する必要があることと、車検検査の知識がないと難しい作業であることが挙げられます。
また、法定24ヵ月点検を実施するためには一定レベルの設備が必要で、修理や部品交換が発生した場合は、結局車検業者へ依頼することになるのも考慮しなければなりません。
車の整備や車検検査についての専門知識があり、普段からこまめなメンテナンスを行っている方であれば、運輸支局でのユーザー車検も可能ですが、基本的にはプロへ任せた方が確実です。
ユーザー車検の流れや注意点はこちらの記事で紹介していますのでご覧ください。
「ユーザー車検とは?一般的な車検との違いやメリット、流れを解説」
3.車検を出すべき車検業者の選び方
車検業者ごとの特徴が分かったところで、次に具体的な選び方を確認していきましょう。
満足できる車検業者を選ぶには、自分が重視している項目を明確にしたうえで、比較検討することが大切です。比較する際の基準となる項目を5つご紹介するので、判断材料にしていただければと思います。
車検を出すべき車検業者の選び方
車検業者ごとの特徴が分かったところで、次に具体的な選び方を確認していきましょう。
満足できる車検業者を選ぶには、自分が重視している項目を明確にしたうえで、比較検討することが大切です。比較する際の基準となる項目を5つご紹介するので、判断材料にしていただければと思います。
車検費用や見積もり額から選ぶ
車検費用は、どこに依頼するかによって数万円の差が開くこともあります。なぜなら、車検業者ごとに費用が違うのは、法定費用以外の車検基本料金や整備費用がサービス内容によって変動するためです。
費用面を重視した場合のおすすめの車検業者は、「大手中古車販売店」「車検専門店」「ガソリンスタンド」です。費用目安は、普通自動車で5~8万円ほど、軽自動車は4万~6万円ほどです。
逆にディーラー車検は、予備整備や純正パーツの使用などを徹底しているため、高額になりやすく、普通自動車で10万~12万円、軽自動車は5万~7万円ほどが目安となります。
なお、車検にかかる費用の相場については、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「車検にかかる費用の相場はいくら?内訳や安く済ませる方法も解説」
点検にかかる時間目安から選ぶ
毎日の通勤や仕事、送り迎えなどに車を使っている場合、車検に何日もかかると不便ですし、代車も必要になります。
できるだけ早く車検を済ませたいときには、「車検専門店」や「大手中古車販売店」の利用がおすすめです。
これらの車検業者は、車の点検・整備のための設備である「認証工場」や「指定工場」を保有していることが多く、特に指定工場であれば、工場内で点検・整備・車検検査まで完了できるため時間がかかりません。
急ぎの方向けに、1時間程度で完了するスピードコースなどが用意されていることもあり、混雑状況にもよりますが店内で待つことも可能です。その場合は、代車も不要です。
なお、車検にかかる時間については、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「車検にかかる時間はどれくらい?少しでも早く終わらせるには?」
アフターサポートから選ぶ
安心感や信頼性の高さを重視する方であれば、アフターサポートが充実している車検業者を選ぶと良いでしょう。
アフターサポートでおすすめなのは、「大手中古車販売店」や「ディーラー」です。
このような車検業者のなかには、整備保証や次の検査(12ヵ月点検、オイル交換時期)の通知など、手厚いサービスを提供している店舗もあります。
車検以外の定期的な点検を受けることで、不具合の早期発見にもつながり、安全なカーライフを送ることができます。
特に車にあまり詳しくない方や、自分で日常点検などを徹底できていない方にとっては、アフターサポートの有無が重要な比較ポイントとなります。
整備内容の質から選ぶ
安全な走行を確保するためには車検に通るだけでなく、その後も故障やトラブルがなく乗り続けられるような徹底した整備が不可欠です。
安全面や整備内容の質を重視するなら「ディーラー」がおすすめです。ディーラーでは、取り扱いメーカーの車に関する専門知識をもった整備士が点検や整備を担当します。
今回の車検に合格することだけでなく、次回の車検まで車のコンディションを維持できるように予備整備も徹底して行うため安心です。
なお、ディーラー以外にも、「大手中古車販売店」「車検専門店」では多様な車を扱っているため、高品質な整備が期待できます。ただし、店舗によってはサービスのレベルが異なることもあるため、慎重な見極めが必要です。
購入した店舗に出す
ディーラーや大手中古車販売店など、購入した店舗で車検を受けるのも一つの選択です。
「ディーラー」は新車を購入した際のメーカー保証が利用でき、「大手中古車販売店」であれば、さまざまな車種に柔軟に対応できるという利点があります。
ただし、ディーラーの場合は、そのメーカーの車以外は依頼できないことがあります。もし依頼できたとしても、ディーラー車検の強みである整備品質があまり活かせません。
また、純正パーツが他メーカーからの取り寄せになるなど、費用が高くなる可能性がある点は考慮した方が良いでしょう。
4.車検業者を選ぶときのポイント
車検は2年に一度行う大切な検査です。車検のたびにまとまった費用がかかるため、納得できる車検を受けるためにも、次の2つのポイントを意識して選ぶようにしましょう。
複数業者から見積もりをとって比較検討する
車検業者を選ぶときには、1社だけではなく、最低でも2社以上の複数業者から見積もりをとって比較検討することがポイントです。
複数業者から見積もりをとることで、サービス品質や費用など、自分が重視している点に注目して検討しやすくなります。
例えば、次のような見積もりを受け取ったとしましょう。
【A社】
- 費用:10万円
- 所要時間:2時間
- アフターサポート:法定12ヵ月点検無料、オイル点検6回無料
【B社】
- 費用:8万円
- 所要時間:1日
- アフターサポート:オイル点検1回無料
費用面で比較すると、B社の方がお得です。点検スピードとアフターサポートを重視するならA社の方が良さそうです。
どちらも納得できない場合は、さらにC社へ見積もりを依頼することで、もっと良い提案をしてもらえるかもしれません。
また、費用面で大きな差があった場合、見積もりをとった車検業者に費用の内訳や詳細を聞いてみることをおすすめします。
不明な点を確認することで、相場より高い見積もりのまま依頼してしまうことを回避できます。
見積もりは早めに依頼する
決算期などは車検業者の繁忙期にあたり、見積もりに時間がかかる可能性があります。
直前になってから見積もりをとって、万が一間に合わないということにならないよう、早めに見積もりをとっておくことがポイントです。
車検を受けられるのは、有効期間満了日の1ヵ月前からですが、見積もりを依頼する時期は、有効期間満了日の2~3ヵ月前くらいが妥当です。
直前だと気持ちに余裕がなくなり、焦って正しい判断ができなくなる可能性もあります。最適な判断をするためにも、時間と気持ちに余裕をもって準備をはじめるようにしましょう。
なお、車検の見積もりについての詳しい内容は、こちらの記事で解説しています。
「車検の見積もりをとるには?最適な時期・場所・費用、依頼先を選ぶポイント」
5.まとめ
車検は2年に一度行う大切な検査ですが、どこに出すかによってサービスの品質や費用などが異なります。
満足できる車検業者を選ぶためには、各社の特徴や違いを理解したうえで、複数業者を比較検討することが大切です。
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