車検の流れを徹底解説!
準備から完了までの手順・やり方をわかりやすく解説
「車検が近づいているけれど、どのような手続きが必要なのかわからない」
「車検の際に何か準備が必要なものはあるの?」
など、特に初めて車検を受けるときは悩んでしまう方もいるでしょう。
スムーズに点検を受けるために、車検の予約や基本的な手順は知っておきたいものです。本記事では、車検前の流れや必要な書類等、車検当日のことから注意点まで詳しくご紹介します。
1.車検前の流れ
車検は基本的に、車検を実施している業者に依頼して行います。車を購入したディーラーや車検を実施している整備工場、大手中古車販売店、ガソリンスタンドなど、車検を受けられる場所は複数あります。
まずは車検を依頼するまでの流れや必要な準備を解説します。
車検の有効期限を確認
車検の有効期限は、車のフロントガラスに貼られている検査標章のステッカーや車検証で確認できます。前回受けた車検の有効期間が記載されており、いつ頃までに車検を受ければいいのかが判断できます。ちなみに、ステッカーに記載されているのは車検の有効月のみですので、詳細な日付は車検証で確認しましょう。
車検は、たとえ長期間運転していない車でも、保有していれば2年に1回受ける義務があります。車検を受けずに運転してしまうと「無車検運行」として法律違反に該当し、免許停止など厳しい処罰の対象になります。
車検切れの罰則については、詳しくはこちらの記事で解説しています。
「車検切れで知らずに運転した際の罰則は?免停期間や切れてしまった時の対処法も解説」
車検は自動車検査証の満了日までに受ければ問題ありませんが、車検業者の混雑状況などによっては、早めに予約しないと満了日までに検査を受けられない可能性があります。ディーラーや車検業者から案内通知が届くこともありますが、車検満了日は必ず自分で把握しておきましょう。
車検の有効期限については以下の記事でも解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「車検の有効期限はいつ?車検費用が高くなるタイミングや期間延長についても解説」
車検の予約を取る
車検を受ける際は、基本的に事前予約が必要です。繁忙期だと希望する日時に予約が取れない可能性もあります。また、車検を受けられる期間は車検満了日の1ヵ月前から当日までと限定されています。例えば満了日が4月1日であれば、車検の実施日は3月1日から4月1日です。予約は希望する点検日の1ヵ月ほど前から可能となる店舗が多いため、希望日を複数準備したうえで早めに予約の連絡を入れましょう。車検期限の1ヵ月以上前に受けてしまうと次の満了日が早まってしまうため、注意が必要です。
車検予約の時期や手順などは以下の記事でもご紹介しています。併せてチェックしてみてください。
「車検の期間はいつからいつまで?有効期限や満了日の何日目から出せるのか解説」
「【種類別】車検予約の流れと必要な書類、注意点を解説」
自動車税を支払っておく
車検を受けるには、毎年5月末まで(※一部地域では6月末)に自動車税を支払っておく必要があります。自動車税の納税証明書がなければ車検が受けられないため、忘れずに支払いましょう。
自動車税は、毎年4月1日時点で車検証に記載のある所有者に対して課税されます。普通乗用車は総排気量や新車登録の時期によって金額が異なり、軽自動車は一律1万800円です。(※最初の新規検査から13年を経過した場合は12,900円)
納税証明書については以下でも詳しく解説しています。
「車検には自動車納税証明書が必要!提示不要な条件や紛失時の再発行のやり方を解説」
車検に必要な書類を揃えておく
車検の際は次の書類と持ち物を用意しておきましょう。車検の予約が取れ次第、必要書類が揃っているかどうか早めに確認することをおすすめします。書類が見つからない場合は早めに再発行しておきましょう。
【車検に必要な書類等】
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車税(種別割)納税証明書
- 自動車損害賠償保険証明書(自賠責)
- 印鑑※シャチハタは不可
万が一自動車税納税証明書を紛失したら、普通車なら都道府県の自動車税管理事務所、または都道府県税事務所、軽自動車なら市町村の税務担当課などで再発行の手続きをしましょう。発行の手続きができる場所は地域によって異なる場合があります。
また、加入が義務付けられている自賠責保険の保険証も必要です。加入先の保険会社がわからない場合は、車を購入したディーラーや販売店で手続きしているため問い合わせてみましょう。
車検の必要書類については次の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
「車検の必要書類や基本的な持ち物は5つ。準備はお早めに!」
2.車検当日の流れ
車検の予約と書類の準備が済んだら、いよいよ点検当日です。車検にかかる時間や費用は車検業者や店舗によって異なるものの、基本的な流れは同じです。スムーズに対応できるように、主な流れを把握しておきましょう。
予約した車検場に車を持っていく
まずは、予約した車検業者に車を持っていきます。店舗に着いたら、スタッフに鍵と必要書類を渡します。場合によっては自宅や駐車場まで車を引き取りに来てくれる業者もありますが、いずれの場合でも車内の貴重品を片付けておくことが大切です。
車検で自動車を取りに来てもらう場合の流れは、以下の記事でも詳しく解説しています。
「車検に出す車を取りに来てもらうことはできる?かかる費用や引き取り納車について解説」
代車を借りる
車検中に車が必要な場合は代車を借りることもできます。帰宅時の交通手段を心配しなくてもいいことに加え、車検中でも車が使えるため安心です。
代車を利用する際は、予約時に代車が必要である旨を伝えましょう。車検業者にもよりますが、車検費用に代車料金が含まれている場合も、サービスとして代車を提供している場合もあります。返却時は代車の種類によってガソリンを満タンにしておくなどのルールが存在することもあるため、事前に確認しておくと安心です。
代車を借りてから返却するまでの注意点などは以下の記事をご覧ください。
「車検で代車を借りるには?料金やガソリンは入れて返すべきかを解説」
3.車検完了時の流れ
車検が完了したら、車を受け取ったうえで支払いを行います。車検の費用は修理箇所やパーツ交換などの有無によってかなり違いがあります。車検完了時の主な流れは次のとおりです。
車検業者に取りに行く
指定された日時に車を取りに行きましょう。もし代車を借りている場合は、代車と交換で車を受け取ります。
整備の結果を聞く
車検整備の結果を聞きます。忘れがちなエンジンオイルの補充や、フィルター、バッテリーなどの交換を指摘されることもあります。車検の費用を抑えつつ愛車の寿命を伸ばすには、日頃からの点検や整備も大切です。異常がなければ基本料金の支払いで完了しますが、もし故障や不備があれば、交換した部品や修理箇所の説明を受けることになります。
支払いを済ませる
車検にかかる費用は、自賠責保険料、自動車重量税や印紙代などの法定費用のほか、依頼業者が独自に設定する基本料金があります。さらにパーツ交換などが発生すれば、想定よりも車検費用が高額になる可能性もあります。想定よりも車検費用が高額で一括支払いが困難な場合は、カードやローンの分割払いが可能かどうか確認してみましょう。予算が不安な場合は、あらかじめ希望の支払い方法が行える車検業者で車検を依頼することもおすすめです。
車検にかかる費用の詳細や分割払いについては以下の記事でもご紹介しています。
「車検にかかる費用の相場はいくら?内訳や安く済ませる方法も解説」
「車検費用は分割払いできる?支払い方法やローン審査通過のポイントも解説」
車を引き取って帰宅
車検の結果を聞き、支払いを済ませたら、車を引き取って帰宅します。車検証や新しい車検ステッカーを受け取ったら所定の位置に貼り付けましょう。
4.初めて車検に出すときに注意したいこと
初めて車検に出すときに注意したいのは、以下の2つのポイントです。
見積もりは面倒くさがらず複数社からとること
前述の通り、車検を依頼する際は複数の業者から見積もりを取り、納得のいく店舗を選びましょう。見積もりで出してもらえる車検基本料金は車検の代行手数料や準備、部品交換代などで構成されており、業者によって金額が変わります。検査内容によっても異なるため、費用を抑えたい場合は相見積もりでしっかり比べてみることをおすすめします。
車検基本料金が適切かチェックすると同時に、店舗の雰囲気なども調べておくと安心です。検査内容について質問しやすい体制か、スムーズに対応してもらえるかといったサービス面に加え、所要時間の確認も必要です。費用の安さだけでなく、整備内容が充実していることやベテランの整備士が在籍しているなど、安心して相談できる店舗に依頼しましょう。
予約を早めにしておくこと
自家用車の場合、車検は新車登録から3年、次回から2年ごとの定期検査が義務付けられています。期限内にきちんと車検を受けられるよう、早めの予約が必須です。また、車の購入台数が増える1〜3月は整備工場が混みやすい傾向にあります。タイヤ交換が必要な地域では冬場も混雑します。繁忙期と車検時期が重なる場合は、車検の時期が近付いたら早めに予約を取ることをおすすめします。
5.よくある質問
最後に、車検に関してよくある質問をまとめました。
Q.車検期間中に代車は利用できる?
A.車検に数日かかる場合、愛車の代わりに代車を借りられる車検業者もあります。しかし、すべての車検業者に代車の用意があるとは限りません。また、代車があっても繁忙期は順番待ちになる可能性もあります。代車を希望する場合は、車検の見積もりや予約の際に相談しておきましょう。
また、ほとんどの場合、代車は無料で用意してもらえますが、有料のケースもあります。レンタカーのように1日ごとの料金ではなく、一律で5,000円や3,000円といった費用を上乗せされることがほとんどです。
車検で代車を借りるときの流れや費用などの詳細は以下のページをご覧ください。
「車検で代車を借りるには?料金やガソリンは入れて返すべきかを解説」
Q.万が一車検に落ちた場合はどうすればいい?
A.車検が不合格になっても、合計3回までは無料で検査を受けられます。整備不良で再検査となってしまうケースもありますが、車検で不合格になる主な理由は、自動車税の未払いや書類の不備、駐車違反やスピード違反などの反則金の滞納、違法なパーツの装着など、主に自動車所有者の単純なミスです。当日の再検査に間に合わない場合は「限定自動車検査証」を発行してもらい、15日以内に再検査して合格すれば、追加の費用は検査手数料の支払いのみで済みます。
車検が不合格になる理由や再検査についての詳細は次の記事で解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「車検に通らない原因は?よくある原因と対処方法を徹底解説」
6.まとめ
車検はさまざまな場所で受けられます。車検業者によって費用やサービス内容は異なりますが、初めての車検なら少しでも安心して任せられるところに依頼したいものです。
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